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写意画・無根樹100首-第96首#417

¥85,000 (税込)

この作品は、作者によってオリジナルに描かれたCGグラフィックによる写意画を、木枠の専用キャンバス地にUVインクを高品質に吹きつけて、絵画に相当するような質感にプリントしたキャンバス作品です。このキャンバス作品が本写意画の一点物の原画となります。絵には作者の直筆サインと、キャンバス地裏にはシリアル番号が記載され、「原画証明書」が付属します。詳しくはメニューから「仕様・一点だけの絵」をお読みください。
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・メニューから、「写意画について」、「仕様・一点だけの絵」、「キャンバスサイズ」のご案内をよくお読みください。・掲載画像は作者がオリジナルで描いたCG画像のサムネイルです。本作品は、このオリジナルのCG画像をキャンバス作品に仕上げており、実際の作品の質感は、キャンバス地に描かれた絵画様になります。色味もできる限りオリジナルのCG画像に忠実に仕上げていますが、掲載画像の色味と異なる場合があります。また、掲載画像もモニター環境により実際の色味と異なる場合がありますので、ご了承ください。・本商品は一点物のため、返品・交換はお受けしておりません。あらかじめご了承の上、ご注文ください。・国内への配送料は全地域無料です。ご注文からお届けまで、1週間から2週間程度のお時間を頂いています。海外への配送については国際配送料が必要です。メニューより「配送について」を詳しくお読みください。

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商品コード: 100-096417 カテゴリー: ,
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 無根樹の詩には、天地との調和、陰陽の循環、無限の可能性を秘めた「根源的な力」が表現されています。
 この絵は、中国の武当山に代々伝統的に伝わってきた、符図として観念を写意した写意画で、行気(ぎょうき=気の流れ)によって、観念化された意が画面に宿る技法にて描きます。
 道(タオ)の世界には、「符図(ふず)」と呼ばれる霊的・象徴的な図像があります。
 これは一種の呪符でありながらも、単なる宗教道具にとどまらず、写意的に描かれた霊的絵画で、観る者の精神面に直接働きかける精神感応的な美術としての力を持っています。
 そのため、古来より多くの人々が、不老長寿、健康、吉祥、家庭の調和などを願い、こうした道家的写意画や符図を自宅や書斎、寝室に飾ってきたのです。絵を見ることは、単に美を愛でるのではなく、生活に「道」の気配を招き入れ、心身を調律するための行いとされていました。
 このように写意画は、単なる絵画表現にとどまらず、人の精神・生活・宇宙との調和を媒介する芸術です。
 この写意画は、「目で見るもの」ではなく「心で感じるもの」です。
 それは道(タオ)と通じ、自然の気と共鳴し、観る者の内面を静かに動かす力を持ちます。
 符図や写意画は、古より今に至るまで、”人の魂に語りかける「霊なる絵」”として息づいているのです。
 下記にこの写意画の意となる「哲理詩」無根樹の原文と、現代日本語訳とその解釈を添えておきましたので、是非お読みください。
 ※無根樹の作者「張三丰(1247年〜?)」は、太極拳を確立した人物としても有名で、太極拳にもこの無根樹を適用しました。補足として、武当山に伝わってきた太極拳との関連解釈も記載しておきました。

無根樹・第96首

原文

無根樹,花正茂,氣定神閑意自透。陰陽上下無罣礙,太極流行得玄奧。

現代日本語

根のない木に、勢いよく繁った花が咲く。
気が定まり、精神は静かで、意は自然と透き通る。
陰と陽は上下に自在にめぐり、何の妨げもない。
太極が全身を流れれば、奥深い玄の理が得られる。

解釈

この詩は、「静中にある強さ」「気・神・意の整合」「陰陽の自由な交流」「深奥な真理の体得」を示しています。繁る花は、修養によって得られた充実の姿であり、内面から湧き出る力と静けさの象徴です。
【1】無根樹,花正茂(むこんじゅ はなまさにしげる)
 根を持たない木に、豊かに咲き誇る花は、外からの支えなく内から満ちる力を示します。これは、自然な充実と自律的な心身の象徴です。
【2】氣定神閑意自透(き さだまり しん しずかにして い おのずからとおる)
 気が安定すれば、精神は静かに落ち着き、意は澄み切って通透するようになります。これは、動の中に静、静の中に意を保つ修養の核心です。
【3】陰陽上下無罣礙(いんよう じょうげにして さわりなし)
 陰と陽が上下に自由に循環し、滞りがない状態。これは「開合」「升降」「引化」などの動きの滑らかさを示しており、完全な調和がとれた境地を表します。
【4】太極流行得玄奧(たいきょく りゅうこうすれば げんおうをう)
 太極の動きが身体全体を貫いて流れれば、深遠で神秘的な理(玄奧)を体得することができる。

太極拳との関連解釈

【1】無根樹,花正茂:満ちた存在の象徴
 内なる気と精神が充実している者は、外見に力を入れずとも、自然と「茂る」ように存在感があふれます。これは練功の積み重ねによって現れる無為の美です。
【2】氣定神閑意自透:内面の調和と覚醒
 気が定まり、神が静かであれば、意が澄みわたり、動作に迷いがなくなる。太極拳の理想とする「神意合一」の境地です。
【3】陰陽上下無罣礙:気の自由な流通
 太極拳の中で、力の伝導・呼吸・動きが滞らずに流れる状態。これは体のどこにも詰まりや抵抗がない「通達」の状態で、陰陽の転化が自然に行われます。
【4】太極流行得玄奧:心身を通して理に至る
 太極拳の動作は理(道)そのものであり、それが身体を通して自然に流れ始めたとき、言葉では語れない深い体感が得られます。それが「玄奧(げんおう)」です。

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