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写意画・無根樹100首-第92首#517

¥85,000 (税込)

この作品は、作者によってオリジナルに描かれたCGグラフィックによる写意画を、木枠の専用キャンバス地にUVインクを高品質に吹きつけて、絵画に相当するような質感にプリントしたキャンバス作品です。このキャンバス作品が本写意画の一点物の原画となります。絵には作者の直筆サインと、キャンバス地裏にはシリアル番号が記載され、「原画証明書」が付属します。詳しくはメニューから「仕様・一点だけの絵」をお読みください。
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・メニューから、「写意画について」、「仕様・一点だけの絵」、「キャンバスサイズ」のご案内をよくお読みください。・掲載画像は作者がオリジナルで描いたCG画像のサムネイルです。本作品は、このオリジナルのCG画像をキャンバス作品に仕上げており、実際の作品の質感は、キャンバス地に描かれた絵画様になります。色味もできる限りオリジナルのCG画像に忠実に仕上げていますが、掲載画像の色味と異なる場合があります。また、掲載画像もモニター環境により実際の色味と異なる場合がありますので、ご了承ください。・本商品は一点物のため、返品・交換はお受けしておりません。あらかじめご了承の上、ご注文ください。・国内への配送料は全地域無料です。ご注文からお届けまで、1週間から2週間程度のお時間を頂いています。海外への配送については国際配送料が必要です。メニューより「配送について」を詳しくお読みください。

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商品コード: 100-092517 カテゴリー: , ,
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 無根樹の詩には、天地との調和、陰陽の循環、無限の可能性を秘めた「根源的な力」が表現されています。
 この絵は、中国の武当山に代々伝統的に伝わってきた、符図として観念を写意した写意画で、行気(ぎょうき=気の流れ)によって、観念化された意が画面に宿る技法にて描きます。
 道(タオ)の世界には、「符図(ふず)」と呼ばれる霊的・象徴的な図像があります。
 これは一種の呪符でありながらも、単なる宗教道具にとどまらず、写意的に描かれた霊的絵画で、観る者の精神面に直接働きかける精神感応的な美術としての力を持っています。
 そのため、古来より多くの人々が、不老長寿、健康、吉祥、家庭の調和などを願い、こうした道家的写意画や符図を自宅や書斎、寝室に飾ってきたのです。絵を見ることは、単に美を愛でるのではなく、生活に「道」の気配を招き入れ、心身を調律するための行いとされていました。
 このように写意画は、単なる絵画表現にとどまらず、人の精神・生活・宇宙との調和を媒介する芸術です。
 この写意画は、「目で見るもの」ではなく「心で感じるもの」です。
 それは道(タオ)と通じ、自然の気と共鳴し、観る者の内面を静かに動かす力を持ちます。
 符図や写意画は、古より今に至るまで、”人の魂に語りかける「霊なる絵」”として息づいているのです。
 下記にこの写意画の意となる「哲理詩」無根樹の原文と、現代日本語訳とその解釈を添えておきましたので、是非お読みください。
 ※無根樹の作者「張三丰(1247年〜?)」は、太極拳を確立した人物としても有名で、太極拳にもこの無根樹を適用しました。補足として、武当山に伝わってきた太極拳との関連解釈も記載しておきました。

無根樹・第92首

原文

無根樹,花正紅,氣滿三田性不空。陰陽推演神光現,太極流行道眼通。

現代日本語

根のない木に、紅い花が美しく咲く。
気が上中下(三田)に満ち、本性は虚しくなることがない。
陰陽の運行を推し進めれば、霊妙なる光が現れ、
太極の流れが広がるとき、道の目が開かれて通じていく。

解釈

この詩は、太極の修養が「身体の三田(上田・中田・下田)への気の充満」「陰陽の深い理解」「霊性の発現」「道眼(道理を見抜く眼)の開眼」にまで高まる境地を語っています。紅い花は力と美の象徴であり、太極における心身の充実と内なる覚醒を表現しています。
【1】無根樹,花正紅(むこんじゅ はなまさにくれない)
 根のない木に咲く紅い花は、外柔内剛の表象であり、執着のない純粋な力を意味しています。無根でありながら堂々と咲く姿は、真に自由な境地の比喩です。
【2】氣滿三田性不空(き さんでんにみちて せい むなしからず)
 三田とは、上田(頭)、中田(胸)、下田(丹田)を指し、ここに気が満ちることで、本性(性命)は空疎にならず、充実した状態となります。気の調和と循環が体と精神を支える基盤です。
【3】陰陽推演神光現(いんようをすいえんすれば しんこう あらわる)
 陰陽の運行・転換を深く推し進めていくことで、心の奥底にある霊妙な光(神光=直感・覚醒)が現れます。これは瞑想や内観の修養にも通じる、精神的覚醒の比喩です。
【4】太極流行道眼通(たいきょく りゅうこうすれば どうげん つうず)
 太極の運行が全身を流れ渡るとき、道理を見抜く眼(道眼)が開かれ、すべての理(ことわり)に通じるようになる。これは武道・医術・哲学の全てを貫く視点が得られるという修養の極みです。

太極拳との関連解釈

【1】無根樹,花正紅:外柔内剛・自在なる美
 紅い花は、太極拳の「形は柔らかく、芯は強い」という理想の姿を表しています。無根とは、執着のなさ・自由な動きの象徴であり、力みなく動くことの大切さを教えます。
【2】氣滿三田性不空:気の充実が生む内なる充足
 太極拳では、気を丹田から全身へ巡らせ、上中下の三田を養うことが重要とされます。この気の満ちた状態は、自然な姿勢・呼吸・意を保ち、本性(性命)を豊かにします。
【3】陰陽推演神光現:動の中に静、静の中に悟り
 陰陽の応対・転化の中に意を集中して修養を重ねると、直感力・感覚・気の精妙さが高まり、「神光」(精神的覚醒)が自然と現れます。これは高いレベルの感知力を意味します。
【4】太極流行道眼通:理が動きの中で見えてくる
 太極拳の動作の流れが全身に通じたとき、技の意味、相手の動き、自然との関係性といった「理(道)」が、ただの理論ではなく「感得」されるものになります。これが「道眼通ず」という境地です。

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