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写意画・無根樹100首-第54首#286

¥85,000 (税込)

この作品は、作者によってオリジナルに描かれたCGグラフィックによる写意画を、木枠の専用キャンバス地にUVインクを高品質に吹きつけて、絵画に相当するような質感にプリントしたキャンバス作品です。このキャンバス作品が本写意画の一点物の原画となります。絵には作者の直筆サインと、キャンバス地裏にはシリアル番号が記載され、「原画証明書」が付属します。詳しくはメニューから「仕様・一点だけの絵」をお読みください。
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※ご購入前にご確認ください
・メニューから、「写意画について」、「仕様・一点だけの絵」、「キャンバスサイズ」のご案内をよくお読みください。・掲載画像は作者がオリジナルで描いたCG画像のサムネイルです。本作品は、このオリジナルのCG画像をキャンバス作品に仕上げており、実際の作品の質感は、キャンバス地に描かれた絵画様になります。色味もできる限りオリジナルのCG画像に忠実に仕上げていますが、掲載画像の色味と異なる場合があります。また、掲載画像もモニター環境により実際の色味と異なる場合がありますので、ご了承ください。・本商品は一点物のため、返品・交換はお受けしておりません。あらかじめご了承の上、ご注文ください。・国内への配送料は全地域無料です。ご注文からお届けまで、1週間から2週間程度のお時間を頂いています。海外への配送については国際配送料が必要です。メニューより「配送について」を詳しくお読みください。

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商品コード: 100-054286 カテゴリー: , ,
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 無根樹の詩には、天地との調和、陰陽の循環、無限の可能性を秘めた「根源的な力」が表現されています。
 この絵は、中国の武当山に代々伝統的に伝わってきた、符図として観念を写意した写意画で、行気(ぎょうき=気の流れ)によって、観念化された意が画面に宿る技法にて描きます。
 道(タオ)の世界には、「符図(ふず)」と呼ばれる霊的・象徴的な図像があります。
 これは一種の呪符でありながらも、単なる宗教道具にとどまらず、写意的に描かれた霊的絵画で、観る者の精神面に直接働きかける精神感応的な美術としての力を持っています。
 そのため、古来より多くの人々が、不老長寿、健康、吉祥、家庭の調和などを願い、こうした道家的写意画や符図を自宅や書斎、寝室に飾ってきたのです。絵を見ることは、単に美を愛でるのではなく、生活に「道」の気配を招き入れ、心身を調律するための行いとされていました。
 このように写意画は、単なる絵画表現にとどまらず、人の精神・生活・宇宙との調和を媒介する芸術です。
 この写意画は、「目で見るもの」ではなく「心で感じるもの」です。
 それは道(タオ)と通じ、自然の気と共鳴し、観る者の内面を静かに動かす力を持ちます。
 符図や写意画は、古より今に至るまで、”人の魂に語りかける「霊なる絵」”として息づいているのです。
 下記にこの写意画の意となる「哲理詩」無根樹の原文と、現代日本語訳とその解釈を添えておきましたので、是非お読みください。
 ※無根樹の作者「張三丰(1247年〜?)」は、太極拳を確立した人物としても有名で、太極拳にもこの無根樹を適用しました。補足として、武当山に伝わってきた太極拳との関連解釈も記載しておきました。

無根樹・第54首

原文

無根樹,花正空,色即是空,空不離色。有為無為,皆歸自然,動靜不二,道體圓融。

現代日本語

根のない木、花はまさに空(くう)。
色(しき)はすなわち空(くう)であり、空(くう)は色(しき)と離れない。
人の為すことも、無為のあり方も、すべて自然に帰す。
動と静は二つにあらず、そこに道の本質は融け合っている。

解釈

この詩は、「色即是空」の思想を基に、太極思想や禅の世界観とも通じる「対立の統合」「無為自然」の境地を表現しています。
【1】無根樹,花正空(むこんじゅ はなまさにくうなり)
 根のない木に咲く花が「空」であるという表現は、「実体のない美」「一切が空であることの象徴」です。存在は執着ではなく、悟りによって捉えるものとされます。
【2】色即是空,空不離色(しきそくぜくう くうふりしき)
 『般若心経』の根本。「色(現象世界)は空(本質)」であり、「空は色と離れず」——この二重性は、太極の陰陽にも通じます。
【3】有為無為,皆歸自然(ういむい みなじねんにきす)
 人が意図して行うこと(有為)も、何もせず自然に任せること(無為)も、結局は自然の法に従っているという理です。
【4】動靜不二,道體圓融(どうじょうふに どうたいえんゆう)
 動と静は対立せず、道の本質の中に溶け合っている。太極における「動中に静、静中に動」の精神です。

太極拳との関連解釈

第54首は、太極拳修養における「空の理解」「動静一体」「有為と無為の一致」そして「道の円融(融合)」の哲理を深く表現しています。
【1】無根樹,花正空:空なる形の体現
 型に執着せず、型を通じて無為を目指す段階。型のないところにこそ真の「花」が咲くという教えです。
【2】色即是空,空不離色:動作と本質の融合
 目に見える動作(色)は心の投影(空)であり、心の空(無執着)は動作(技)を清く自然なものにします。これは「技即道」の理解に通じます。
【3】有為無為,皆歸自然:努力と委ねの調和
 型を覚える(有為)も、感覚に委ねる動き(無為)も、どちらも自然な流れの中で完成していく。太極拳では「為せずして為す」状態が理想です。
【4】動靜不二,道體圓融:対立なき太極の体現
 動と静は同時に存在し、区別されるものではなく循環し合う。これこそ太極拳が目指す「無限の変化と調和」の本質です。

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