, ,

写意画・無根樹100首-第31首#311

¥85,000 (税込)

この作品は、作者によってオリジナルに描かれたCGグラフィックによる写意画を、木枠の専用キャンバス地にUVインクを高品質に吹きつけて、絵画に相当するような質感にプリントしたキャンバス作品です。このキャンバス作品が本写意画の一点物の原画となります。絵には作者の直筆サインと、キャンバス地裏にはシリアル番号が記載され、「原画証明書」が付属します。詳しくはメニューから「仕様・一点だけの絵」をお読みください。
▶キャンパスサイズは下記よりご指定ください。
※ご購入前にご確認ください
・メニューから、「写意画について」、「仕様・一点だけの絵」、「キャンバスサイズ」のご案内をよくお読みください。・掲載画像は作者がオリジナルで描いたCG画像のサムネイルです。本作品は、このオリジナルのCG画像をキャンバス作品に仕上げており、実際の作品の質感は、キャンバス地に描かれた絵画様になります。色味もできる限りオリジナルのCG画像に忠実に仕上げていますが、掲載画像の色味と異なる場合があります。また、掲載画像もモニター環境により実際の色味と異なる場合がありますので、ご了承ください。・本商品は一点物のため、返品・交換はお受けしておりません。あらかじめご了承の上、ご注文ください。・国内への配送料は全地域無料です。ご注文からお届けまで、1週間から2週間程度のお時間を頂いています。海外への配送については国際配送料が必要です。メニューより「配送について」を詳しくお読みください。

この絵はこの1点限りの販売です。

有効: 在庫1個

商品コード: 100-031311 カテゴリー: , ,
共有

 無根樹の詩には、天地との調和、陰陽の循環、無限の可能性を秘めた「根源的な力」が表現されています。
 この絵は、中国の武当山に代々伝統的に伝わってきた、符図として観念を写意した写意画で、行気(ぎょうき=気の流れ)によって、観念化された意が画面に宿る技法にて描きます。
 道(タオ)の世界には、「符図(ふず)」と呼ばれる霊的・象徴的な図像があります。
 これは一種の呪符でありながらも、単なる宗教道具にとどまらず、写意的に描かれた霊的絵画で、観る者の精神面に直接働きかける精神感応的な美術としての力を持っています。
 そのため、古来より多くの人々が、不老長寿、健康、吉祥、家庭の調和などを願い、こうした道家的写意画や符図を自宅や書斎、寝室に飾ってきたのです。絵を見ることは、単に美を愛でるのではなく、生活に「道」の気配を招き入れ、心身を調律するための行いとされていました。
 このように写意画は、単なる絵画表現にとどまらず、人の精神・生活・宇宙との調和を媒介する芸術です。
 この写意画は、「目で見るもの」ではなく「心で感じるもの」です。
 それは道(タオ)と通じ、自然の気と共鳴し、観る者の内面を静かに動かす力を持ちます。
 符図や写意画は、古より今に至るまで、”人の魂に語りかける「霊なる絵」”として息づいているのです。
 下記にこの写意画の意となる「哲理詩」無根樹の原文と、現代日本語訳とその解釈を添えておきましたので、是非お読みください。
 ※無根樹の作者「張三丰(1247年〜?)」は、太極拳を確立した人物としても有名で、太極拳にもこの無根樹を適用しました。補足として、武当山に伝わってきた太極拳との関連解釈も記載しておきました。

無根樹・第31首

原文

無根樹,花正紅,烈焰吞噬即成空。無悔無怨無所懼,自在行走任天命。

現代日本語

根のない木に、花は紅く鮮やかに咲く。
烈火がそれを呑み込んでも、すぐに空へと消え去る。
後悔も恨みもなく、何も恐れず、
天命に任せて、自由に歩む。

解釈

この詩は、「燃え上がる情熱とその儚さ」、そして「それを超えた悟りと自由」を描いています。
【1】無根樹,花正紅(むこんじゅ はなまさにくれないなり)
根のない木に紅く咲く花は、土台がなくとも強烈に咲き誇る情熱の象徴です。それは一瞬の輝きであり、その尊さを示しています。
【2】烈焰吞噬即成空(れつえんのみつくしてすなわちくうとなる)
激しい炎がその花を呑み込む様は、情熱が自身(自我)を焼き尽くす様子を表しています。そしてそれは、燃え尽きた後には「空」だけが残るという仏教的な真理とも響きます。
【3】無悔無怨無所懼(こうかいなく うらみなく おそれるところなし)
情熱に生き、たとえ消えても、後悔も恨みもなく、恐れすらない。これは「執着を超えた境地」であり、自身の選んだ道への潔さを示しています。
【4】自在行走任天命(じざいにこうそうし てんめいにまかす)
自然体で生き、無理に抗わず、天の流れに身を委ねる生き方。これは道家の「無為自然」とも通じます。

太極拳との関連解釈

第31首は、「燃え上がる勁(力)」と「燃え尽きた後の悟りと自由」を象徴しています。
【1】無根樹,花正紅:瞬間の発勁は情熱そのもの
 根のない木に咲く紅い花のように、太極拳の発勁は一瞬にして強烈に放たれます。しかし、それは蓄勁の積み重ねがあってこそ可能です。基礎なく咲く紅い花は儚く、見せかけの勁では持続しません。
【2】烈焰吞噬即成空:勁を放った瞬間に執着を捨てる
 発勁は終われば“空”となる。つまり、力を出した後にすぐに消滅し、元の自然体に戻ることが理想です。執着を残せば次の動きが遅れる。「即成空」は連続動作における核心原理です。
【3】無悔無怨無所懼:心に波なく、感情に左右されない
 太極拳の演武中は、感情や過去の失敗に囚われてはならず、ただ今この瞬間の動きに集中する必要があります。この一節は「無念無想」の境地と重なります。
【4】自在行走任天命:流れるように、全身を任せる
 動作の方向や流れに逆らわず、全ての動きが自然体で行われるべきです。「天命に任せる」は、型の順序や相手の動きに応じて柔軟に対応するという、太極拳の「応変性」を指しています。

お買い物カゴ
上部へスクロール