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写意画・無根樹100首-第44首#440

¥85,000 (税込)

この作品は、作者によってオリジナルに描かれたCGグラフィックによる写意画を、木枠の専用キャンバス地にUVインクを高品質に吹きつけて、絵画に相当するような質感にプリントしたキャンバス作品です。このキャンバス作品が本写意画の一点物の原画となります。絵には作者の直筆サインと、キャンバス地裏にはシリアル番号が記載され、「原画証明書」が付属します。詳しくはメニューから「仕様・一点だけの絵」をお読みください。
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・メニューから、「写意画について」、「仕様・一点だけの絵」、「キャンバスサイズ」のご案内をよくお読みください。・掲載画像は作者がオリジナルで描いたCG画像のサムネイルです。本作品は、このオリジナルのCG画像をキャンバス作品に仕上げており、実際の作品の質感は、キャンバス地に描かれた絵画様になります。色味もできる限りオリジナルのCG画像に忠実に仕上げていますが、掲載画像の色味と異なる場合があります。また、掲載画像もモニター環境により実際の色味と異なる場合がありますので、ご了承ください。・本商品は一点物のため、返品・交換はお受けしておりません。あらかじめご了承の上、ご注文ください。・国内への配送料は全地域無料です。ご注文からお届けまで、1週間から2週間程度のお時間を頂いています。海外への配送については国際配送料が必要です。メニューより「配送について」を詳しくお読みください。

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商品コード: 100-044440 カテゴリー: , ,
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 無根樹の詩には、天地との調和、陰陽の循環、無限の可能性を秘めた「根源的な力」が表現されています。
 この絵は、中国の武当山に代々伝統的に伝わってきた、符図として観念を写意した写意画で、行気(ぎょうき=気の流れ)によって、観念化された意が画面に宿る技法にて描きます。
 道(タオ)の世界には、「符図(ふず)」と呼ばれる霊的・象徴的な図像があります。
 これは一種の呪符でありながらも、単なる宗教道具にとどまらず、写意的に描かれた霊的絵画で、観る者の精神面に直接働きかける精神感応的な美術としての力を持っています。
 そのため、古来より多くの人々が、不老長寿、健康、吉祥、家庭の調和などを願い、こうした道家的写意画や符図を自宅や書斎、寝室に飾ってきたのです。絵を見ることは、単に美を愛でるのではなく、生活に「道」の気配を招き入れ、心身を調律するための行いとされていました。
 このように写意画は、単なる絵画表現にとどまらず、人の精神・生活・宇宙との調和を媒介する芸術です。
 この写意画は、「目で見るもの」ではなく「心で感じるもの」です。
 それは道(タオ)と通じ、自然の気と共鳴し、観る者の内面を静かに動かす力を持ちます。
 符図や写意画は、古より今に至るまで、”人の魂に語りかける「霊なる絵」”として息づいているのです。
 下記にこの写意画の意となる「哲理詩」無根樹の原文と、現代日本語訳とその解釈を添えておきましたので、是非お読みください。
 ※無根樹の作者「張三丰(1247年〜?)」は、太極拳を確立した人物としても有名で、太極拳にもこの無根樹を適用しました。補足として、武当山に伝わってきた太極拳との関連解釈も記載しておきました。

無根樹・第44首

原文

無根樹,花正黃,行止有常,心隨氣定。陰陽相順,氣運無窮,行者無求,心無所著。

現代日本語

根のない木に、黄色い花が咲く。
動くも止まるも常に理にかなっており、心は気の流れとともに安定する。
陰と陽は自然に順応し、気の流れは尽きることなく巡る。
道を歩む者は何も求めず、心に執着するものもない。

解釈

この詩は、「気に随う静かな心」「陰陽調和の無窮なる気運」「無求・無執着の行の在り方」を描いています。
【1】無根樹,花正黃(むこんじゅ はなまさにきなり)
 黄色の花は「中央・土・中庸」を表す色であり、安定や信頼の象徴。根がなくとも、その中心を得た花は揺らがずに咲く力を持っています。
【2】行止有常,心隨氣定(こうしゆうじょう こころはきにしたがいてさだまる)
 動くときも止まるときも、理法に従っており、心は気の流れと一体となって自然に安定する。これは無駄な動きや衝動を排した、洗練された生き方・動き方を示しています。
【3】陰陽相順,氣運無窮(いんようあいしたがい きうんむきゅう)
 陰と陽が互いに逆らわずに循環すれば、気は絶えることなく続く。これは自然界の摂理でもあり、太極の基本的な運行原理です。
【4】行者無求,心無所著(ぎょうじゃもとめず こころにとどまるところなし)
 道を行く者は何も求めず、どんなものにも心を縛られない。これは「無為・無執着」の境地であり、真の自由の姿です。

太極拳との関連解釈

第44首は、太極拳の修練における「動静の理合」「心気の一致」「陰陽運化」「無欲の境地」を高次元で語っています。
【1】無根樹,花正黃:中庸の力と安定の象徴
 黄は五行における「土」、すなわち中心。太極拳の「中正安舒」に通じ、ぶれない体軸と落ち着きのある姿勢を表します。
【2】行止有常,心隨氣定:動作の理と内の調和
 套路においても対錬においても、「行くとき」「止まるとき」に一定の法がある。それを気で感じ取り、心をそこに合わせる練功が鍵です。
【3】陰陽相順,氣運無窮:剛柔の転化と連続性
 陰陽が順応し合えば、技は尽きず、氣は滞らずに流れる。これは太極拳が「断たず、続ける」芸術であることを示します。
【4】行者無求,心無所著:達人の心法
 勝ち負けや結果を求めず、何ものにも囚われない心は、自在な拳の展開を可能にする。無求こそ、太極拳の極意です。

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